滋賀県蒲生郡日野町は、大阪と名古屋のちょうど真ん中あたり、滋賀県の南東部に位置する町です。
豊かな自然の中に、近江日野商人の三方よしの精神と進取の気風が息づいています。
850年続く湖東エリア最大の春祭「日野祭」の地として、戦国時代の名将「蒲生氏郷公」の築き上げた城下町として、また江戸時代には全国各地で活躍した「近江日野商人」の町として、連綿と歴史と伝統を重ねてきました。
日野町の四季
春はホンシャクナゲやフジ、サツキなどが咲き誇る「花の町」としても有名です。
夏は美しい田園風景が広がり、ホタルがいる川もあります。秋は稲穂が実り、休耕田のコスモスが美しく咲きます。
冬は毎年数日は雪が降ります。道路が凍結するため、冬用タイヤが必須です。
日野町の歴史
日野町で生まれた戦国時代の名将 蒲生氏郷公。楽市楽座を開いて商業を盛んにしました。武勇に秀でただけでなく、茶の湯や能にも通じた文化人でした。
江戸時代に、関東地方を中心に行商活動や出店経営などで活躍した近江日野商人。日野町の中心部では、城下町として整えられた美しい町並みを見ることができます。
信楽院本堂天井にある、日野町出身の画家高田敬輔(けいほ)作の雲竜図。日野町では、人々の営みを伝える文化遺産を随所に見つけることができます。
日野町の祭り
例年、5月2日、3日開催
850年続く湖東エリア最大の春祭 日野祭。県内最多を誇る16基の曳山の壮観な姿に、連綿と続く歴史が感じられます。
例年、4月4日開催
日野地方特有の「ホイノボリ」と呼ばれるシダレザクラを模した満開の幟(のぼり)の下で陽春を楽しみます。
例年、8月14日・15日開催
お盆に行われる夏の風物詩、上野田(こうずけだ)の火振り祭。松の木に百数十本の松明を投げ上げる様は圧巻です。
例年、9月第1日曜日開催
国指定の重要無形民族文化財である、近江中山の芋競べ祭。芋の長さを比べて豊作を占う奇祭として広く知られています。
日野菜
日野菜は、日野町を発祥地とするカブラの一種で、歴史ゆかしい伝統野菜です。また、日野菜の漬物は、さくら漬けの名で親しまれています。
「近江なる ひものの里のさくら漬 これや小春の しるしなるなん」
室町時代の領主 蒲生貞秀公が鎌掛(かいがけ)で野生の菜を発見し、漬物にしてみると色、味ともに風雅なものであったことから京の公家に贈り、時の天皇に献上され、天皇もこの漬物の美味しさに喜び、その公家を通じ和歌一首が貞秀公のもとに贈られました。
7地区での公民館活動
日野町には7つの地区公民館があり、地区ごとの地域性を活かし、住民主導で独自の公民館活動を展開して、広報誌で情報発信されています。
地域の人と訪れる人をつなぐイベント
日野町では、毎年2月上旬ごろ〜3月上旬ごろまで、桟敷窓(さじきまど)のある大窪〜村井〜西大路のまちなみ一帯に、雛人形や雛飾りが民家や施設に飾られ、町を訪れる方々をお迎えしています。
また、10月中旬ごろには「桟敷窓アート」が開催され、地域の人と訪れる人が共に楽しむことのできるイベントが開催されています。